テラドローン社、UTドローンを活用してドイツの高圧ガス貯蔵用球形タンクの検査を実施

Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:徳重 徹)(以下、テラドローン社)は、ドイツのヴィルヘルムスハーフェンにある高圧ガス貯蔵用の球形タンク4基の検査を実施。 この検査は、ヨーロッパ最大級のバルク製品取扱企業であるHES International(本社:オランダ、代表:ポール・ファン・ヘルダー)が所有する球形タンクであり、自社開発のUTドローン(超音波探傷検査機器を搭載したドローン)を活用することでタンク内部の閉鎖空間における検査の安全性と効率性の向上が確認された。

UTドローンを活用した高圧ガス貯蔵用球形タンクの検査について

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球形タンクは、圧力下でガスを貯蔵するための大型のタンクのこと。
従来は、足場やはしごを設置して作業員が内部に入ることで検査を実施するという手法が一般的だった。

しかし、この方法では作業員の安全性やタンク内部の損傷リスクが伴うだけでなく、足場の設置・撤去や設備の稼働停止時間による生産性の低下も課題となっていた。

テラドローン社は、こうした課題の解決に向けて、最先端のUTドローン技術を活用した検査ソリューションを提供している。
UTドローンを活用することで、作業員はタンク内に入ることなく安全に検査を実施できるため、リスクを大幅に軽減することが可能となる。
また、検査準備にかかる足場の設置・撤去が不要になることで、労働コストが削減できたことで、従来は数週間から1か月ほどかかっていた検査が1日で完了となった。

これにより、設備の稼働停止時間を最小限に抑えつつ、品質を損なうことなく迅速かつ正確な検査が実現するとしている。

実施内容

テラドローン社は、HES Internationalがドイツ・ヴィルヘルムスハーフェンに所有する高圧ガス貯蔵用球形タンク4基をUTドローンで検査をした。
同社が開発したUTドローンは、超音波探傷検査に対応しており、タンク内部の表面を傷つけることなく板厚測定が可能になる。

また、接触触媒(カプラント)ディスペンサーを搭載し、飛行中でも探触子にカプラントを供給できるため、より効率的に検査を進めることができる。

気体を貯蔵する球形タンクは、液体用の円筒タンクと比べて直線部分が少なく、UTドローンによる検査の難易度が高いとされている。
今回の取り組みは、HES Internationalよりテラドローン社の豊富な実績と技術力が評価され、実現したものである。

テラドローン社は、HES Internationalと連携し当該検査を推進したことで、タンク検査の安全性および効率性の向上に貢献し、かつUTドローンの新たな領域における利活用を拡張したと認識している。
なお、テラドローン社は、このたびの検査作業員の訓練および測定機器においても、国際基準を満たした上で充当していることを発表している。

今後の展望

今回のUTドローンを活用した検査実証を通じて、従来の高圧ガス貯蔵用球形タンクの点検手法に比べ、安全性と効率性の向上に大きく貢献したことを示したテラドローン社。
今後も、ドローンソリューションの提供を通じて、欧州のインフラ点検業界にとどまらず、幅広い産業におけるイノベーションの創出に取り組んでいくとしている。

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出典

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