
メルヘングループ社、水中カメラ・水中ドローンといったAI・IoTを活用した養殖業DXの実証事業を香川県にて実施
メルヘングループ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:住澤大介)(以下、メルヘングループ社)は、AI・IoTを活用した養殖業DXの実証事業を、香川県の3拠点(香川郡直島町、高松市屋島東町、東かがわ市引田)にて実施したことを発表した。
目次
AI・IoTを活用した養殖業DXの実証事業について
AI・IoTを活用したこの養殖業DXの実証事業は、総務省「令和6年度 地域デジタル基盤活用推進事業」に採択されたもの。
また、2025年4月17日には、総務省 情報通信審議会 情報通信政策部会(第65回)に、本事業の代表機関である株式会社ビットコミュニケーションズ(本社:香川県高松市、代表取締役:川西健雄)の取締役・内海信一 氏および、副主幹・技術主幹兼事務局長であるメルヘングループ社の住澤大介 氏が出席し、「地域社会DXの推進に向けた情報通信政策の在り方」について総務省・有識者へ提言している。
実証事業の概要
漁業をAI・IoTで効率化することを目的とした養殖業DXの実証事業であり、人口減少に直面している香川郡直島町を地域モデル地域とし2023年度に実証が開始された。
2024年度は、高松市屋島東町、東かがわ市引田にも実証を横展開し、地域の漁業が抱える「担い手問題」「収益化問題」「赤潮問題」の解消に取り組んだ。
この事業を通じて、生産および出荷の現場を最適化・効率化することで、生産者・出荷者の収益向上を目指すと同社はしている。
AI・IoT活用の例
魚体監視の様子
1) 魚体管理
水中カメラ・水中ドローンでの魚体監視とAI解析により、その育成状況から出荷時期を予測。
これにより、生け簀を見回り、魚体を目視確認する作業負荷を軽減する。
予測結果を表示するアプリケーション
2) 赤潮シミュレーション
実測データを機械学習して、潮流予測や赤潮発生予測、赤潮到達予測を実施。
予測結果は、漁業関係者がスマートフォン・iPadから参照可能。
実証事業の成果
2024年度の実証の結果、生産工数を30%削減。
さらに出荷タイミングの把握に要する人力工数を20%削減することに成功したと発表されている
また、生産者は目標としていた収益15%向上、出荷者は収益20%向上を達成したことも発表されている。
課題の一つであった「赤潮問題」についても、赤潮発生の基準を検知することに成功している。
今後は、ツールのUI改善など、2024年度の実証を通じて明らかになった課題に対応しながら、他地域への横展開を進めるとのことだ。
背景
現在、担い手不足や諸経費の高騰といった課題に直面している国内の漁業。
そのような状況下において、IoTやAIの活用は問題解決の糸口となるはずと考えたメルヘングループ社。
生産や出荷を効率化することで、収益性は向上し、後継者を増やせる可能性も高まる。
また、現在漁業に従事している生産者や出荷者の作業時間を減らすことは、ウェルビーイングの向上にもつながる。
このような考えから、メルヘングループ社では養殖業DXに取り組んでいる。
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出典