
経済産業省、ドローン航路登録制度の開始に向けたロードマップを策定
経済産業省及び独立行政法人情報処理推進機構デジタルアーキテクチャ・デザインセンター(以下、IPA DADC)は、運航事業者及び航空当局等が規格に適合したドローン航路を認知・判別するため、民間事業者が公益的に整備・運用するドローン航路を登録するための仕組みである「ドローン航路登録制度」の2026年度開始等に向けたロードマップを策定したことを発表。 また、制度の開始に向け、ドローン航路登録制度の試験的運用・検証を実施。 政府内で連携した各種インセンティブの紐付けが検討されるとのことだ。
目次
ロードマップ策定について
経済産業省は、人口減少が進む中でもデジタルによる恩恵を全国津々浦々に行き渡らせるため、自動運転やドローン物流等のデジタル技術を活用したサービスについて、「実証から実装へ」「点から線や面へ」の移行を加速する必要があるとしている。
このため、経済産業大臣の下で、関係省庁が一丸となり、既存の取組を踏まえつつ、デジタルを活用したサービス提供に必要なハード・ソフト・ルールといったデジタルライフラインのアーキテクチャや仕様の具体化、自治体や運営主体を含む官民の役割分担、長期にわたり全国規模で講じる取組等を定めるため、昨年6月に「デジタルライフライン全国総合整備計画」を決定した。
ドローン航路ロードマップの策定
ドローン航路ロードマップ
ドローン航路とは、ドローンが飛行する立入管理措置がされた範囲をもとに、地上及び上空の制約要因に基づいて立体的に最外縁が画定された空間において、航路運航支援及び航路リソース共有を実現するものである。
従来、ドローン運航事業者がドローンを運航する際には、地域の関係者との調整・周知や飛行経路のリスク評価など煩雑な手続きを個別に行う必要があった。
そこで、ドローン運航事業者に代わって航路運営者がリスクアセスメントや地域関係者との調整・周知等を協調領域として集約することで、ドローン運航事業者の時間とコストを大幅に削減できる効果が見込まれている。
経済産業省及びIPA DADCは、ドローン航路の全国展開に向けて5月15日に開催された第2回ドローン航路普及戦略ワーキンググループを踏まえ、ドローン航路ロードマップを策定。
ドローン航路の全国展開は、「デジタルライフライン全国総合整備計画」に基づき、ロードマップに示した社会実装・技術開発・環境整備それぞれのマイルストーンに基づき、推進される。
ドローン航路登録制度の概要
ドローン航路登録制度の概要
経済産業省及びIPA DADCは、運航事業者及び航空当局等が規格に適合したドローン航路を認知・判別するためには、民間事業者が公益的に整備・運用するドローン航路を登録する仕組みが必要としているとしている。
特に、経済産業省ではガイドライン及び仕様・規格に適合したドローン航路を認証のうえ登録し、関係者等に広く周知することで、相互運用性を確保する「ドローン航路登録制度」を2026年度に開始することを目指すとのことだ。
制度の開始に先立ち、本年度は、ドローン航路登録制度の試験的運用・検証の実施を行う。
また、政府内で連携した各種インセンティブ(ドローン航路を活用した飛行の許可・承認申請のための事前作業簡略化、政府による支援の際の要件化の検討等)の紐付けを検討するという。
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出典