ジャパン・インフラ・ウェイマーク社、『Skydio X10』を活用した赤外線外壁調査の実証実験をJAIRAと共同で実施

株式会社ジャパン・インフラ・ウェイマーク(本社:東京都港区、代表取締役社長:矢倉 良太)(以下、ジャパン・インフラ・ウェイマーク社)は、『Skydio X10』に標準搭載されたTeledyne FLIR製の高性能赤外線カメラを用いた建築物外壁の赤外線調査の実証実験を、一般社団法人 日本赤外線劣化診断技術普及協会(以下、JAIRA)と共同で、2024年7月および2025年1月に実施した。

実証実験の背景

イメージ画像

今回の取り組みは、ドローンを活用した建物点検の高度化を目的としたもの。
赤外線サーモグラフィで取得した熱画像を用いた外壁の劣化判定や温度測定など、多様な点検ニーズに対応可能となっている。

『Skydio X10』に搭載された赤外線カメラには、同等サイズの機体としては市場初となる『FLIR Boson+センサー』が採用されており、高精細な赤外線画像の取得に加え、放射測定(Radiometry)による温度判定も可能。
実証では、赤外線サーモグラフィの性能・運用性の両面から性能検証を行い、実運用に十分適した水準であることが確認されたとしている。

なお、本取り組みは、2022年の建築基準法施行規則改正により認められた『ドローンを用いた赤外線調査』の実用化を一層促進するもの。
『Skydio X10』の高度な自律飛行技術と高性能赤外線カメラの活用により、足場やゴンドラを必要としない非接触点検を実現する。
これにより、コストや工期の削減、安全性の向上に加え、調査の精度や再現性の確保、標準化の推進といった多方面での効果が期待される。

実証実験の概要

実施日
夏季 – 2024年7月18日
冬季 – 2025年1月31日

使用機体
Skydio X10
※望遠カメラ搭載モデル
※広角カメラ搭載モデル

検証内容
FLIR Boson+による外壁の赤外線撮影(上下・水平・ジンバル方向)
浮き・剥離の検出精度の確認
赤外線撮影時に画面中央と周辺部の温度分布に差が生じるシェーディング現象の有無と画像の温度分布評価

Skydio X10に搭載されたFLIR Boson+赤外線センサーの性能が、当協会が定める赤外線調査に用いる赤外線サーモグラフィの必要性能を満たすことが確認された。

特に、シェーディング現象が抑制された点は、小型赤外線サーモグラフィ搭載のドローンを用いた調査点検を行う上で課題解決の一助になると期待される。

今後の展望

今後は、本実証実験の成果をもとに『Skydio X10』を活用した外壁点検サービスの展開を進めるとともに、JAIRA赤外線法の赤外線調査結果の信頼性との連携を通じて、赤外線外壁調査の標準化と普及を推進し、安全性・効率性・信頼性を兼ね備えた新たな調査技術として広く活用されることを目指していくという。

なお、本実証実験の詳細な内容については、以下の記事に詳細なレポートが掲載されている。
URL:https://www.jiw.co.jp/case/detail/20250603091233.html

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出典

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