
テラドローン子会社のユニフライ社、空飛ぶクルマ離発着場の統合管理に向けた実証実験を7月21・22日に実施
Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:徳重 徹)(以下、テラドローン社)は、子会社でベルギーに拠点を置く運航管理システム(UTM) プロパイダーのUnifly NV(以下、ユニフライ社)が、次世代エアモビリティの社会実装を目指す欧州の共同プロジェクト「EUREKA(以下、本プロジェクト)」において、空飛ぶクルマ離発着場(バーティポート)の統合管理に関する技術検証を主導し、実証実験に成功したことを発表した。
目次
空飛ぶクルマ離発着場の統合管理に向けた実証実験について
本プロジェクトは、欧州における次世代エアモビリティの社会実装を見据え、空飛ぶクルマ離発着場の運用標準の策定と、U-spaceに準拠した運航管理・情報連携体制の構築を目的とした国際共同プロジェクトとなっている。
欧州の共同研究機関であるSESAR Joint Undertaking主導のもと、AENA(スペイン空港運営会社)、ENAIRE(スペイン航空管制機関)、EUROCONTROL(航空交通管理機関)などを含む35の企業・機関が参加している。
その中核には、空飛ぶクルマ離発着場の統合運航管理システム(VCTM)の開発と検証がある。
VCTMは、空飛ぶクルマの離発着予定・緊急対応といった運航情報を、複数の関係者間でリアルタイムに共有・調整するためのシステムとなっている。
ユニフライ社は、本プロジェクトにU-spaceサービスプロバイダーとして参画しており、ドローンの運航管理システム(UTM)で培ってきた知見を応用して、VCTMの開発・検証に取り組んでいる。
実証実験の概要
実施日
2025年7月21日 ~ 22日
実施場所
INDRA(スペイン・マドリード)施設内
目的
リアルタイム環境下を想定し、VCTMの妥当性・拡張性を検証すること
検証項目
①【相互運用性】
空飛ぶクルマ離発着場の管理者、U-spaceサービスプロバイダ―、共通情報プロバイダーなど関係者間で、VCTMを介した情報共有・調整がリアルタイムかつ正確に行われるか
②【安全性・効率性】
通常時・障害時(通信断、緊急対応、混雑等)においても、VCTMが安全性を確保し、適切な運航管理を継続できるか
③【オペレーター支援】
VCTMが、オペレーターによる状況把握や意思決定を適切に支援できるか
ユニフライ社の役割
ユニフライ社は、U-spaceサービスプロバイダ―として、空飛ぶクルマ離発着場の管理者と共通情報プロパイダー間で情報統合・調整をリアルタイムで担い、VCTMの有効性を技術的観点から検証した。
主な成果
●空飛ぶクルマ離発着場の管理者、U-spaceサービスプロバイダ―、共通情報プロバイダー間における高度な相互運用性を実証
●通信障害・緊急時・混雑時にも継続可能なシステムの安定性を確認
●オペレーターによる適切な意思決定支援の有効性を確認
Unifly NV CEO アンドレス・ヴァン・スワルム氏のコメント
革新的な次世代エアモビリティの社会実装には、空飛ぶクルマの安全で効率的な運用が不可欠です。
今回の実証で、VCTMによる相互運用性と安定性が確認され、次のフェーズへ進むための確かな手応えを得ることができました。
今後の展望
今回の実証は、本プロジェクトにおけるリアルタイム環境下での検証フェーズの集大成として位置づけられている。
今後は実際のフィールドを用いたライブデモンストレーションへと進展していく予定となっている。
ユニフライ社は引き続き、空のインフラ領域における中核的な技術提供者として、次世代エアモビリティの社会実装に貢献していくとしている。
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出典