TDSE社、東海鋼管社と共同開発した水管橋AI劣化診断システム『CorroSensing』提供開始。社会インフラの劣化をAIの力で検知し未然に事故を防止
TDSE株式会社(本社:東京都新宿区、代表:東垣直樹)(以下、TDSE社)は、東海鋼管株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:乾 公昭)(以下、東海鋼管社)と共同開発した水管橋AI劣化診断システム『CorroSensing(コロセンシング)』の提供を開始した。
目次
水管橋AI劣化診断システム『CorroSensing』について

この『CorroSensing』というシステムは、2023年の省令改正により水管橋の定期点検(重要管路においては2年に1回、その他の管路においては5年に1回の点検)が義務化される中、社会インフラの老朽化が深刻化する現状を踏まえ、限られた人員でも効率的かつ高精度に点検業務を遂行できるよう開発されたものである。
AIやドローンを活用することで、従来の目視・触診に頼った作業を省力化し、点検の頻度や対象が増加する中でも持続可能な運用を可能にする。
これにより、労働人口の減少という社会課題に対しても、人的リソースの最適化と業務負荷の軽減を図る有効な手段となり、自治体やインフラ事業者はインフラの安全性と保全レベルを維持しながら、持続可能な点検体制の構築が可能となる。
TDSE社は2019年に東京電力パワーグリッド株式会社と共同開発した架空送電線画像AI診断システムを始め、画像処理技術を活用した様々な社会インフラの異常検知に多数の実績を有している。
これらの実績をベースに開発された『CorroSensing』は、水管橋の腐食や損傷による漏水・破損事故の未然防止、点検漏れや見落としの回避、人的リソース不足による点検遅延の防止など、インフラ保全における様々なリスクの早期発見と予防に貢献するとしている。
CorroSensingの概要
CorroSensingは大きく2つの機能を有している。
①腐食・錆の検知、自動分類


ドローンで撮像された画像をシステムにアップロードすることにより、AIが錆や腐食のある箇所の検知及び異常度(腐食度)を4段階で分類。早期に改善が必要かどうかを明らかにする。
②点検レポートの自動生成


検査結果全体をパノラマ画像とともに、どこにどのレベルの腐食があるかをレポート形式で出力できる。
また、その腐食度判定に基づく推奨対策の提案も含んだレポートとなっており、自治体などの点検管理表としてそのまま活用が可能。
レポート比較により、経年での劣化予測にも対応でき、保全計画の立案等にも活用可能である。
CorroSensingが提供する価値(導入効果)
・人による点検業務の省力化・自動化
・ドローン撮影~AI検査までの自動化(従来はドローン撮影動画を目視にて確認)
・点検品質の向上、平準化
・主に自治体での点検管理表作成業務の効率化と保全予算の最適化
今後の展開
自治体やコンサルティング事業者、ドローン会社、点検事業者の方々の利用を通じ、水管橋の点検コストを削減するとともに、急激に進む社会インフラの劣化をいち早く把握し、安全度を高める。
また、経年比較を行うことにより劣化度の予測も可能となり、点検頻度の効率化とより安全な運用が可能となるとしている。
今後TDSE社は、水管橋のみならず様々な社会インフラの劣化をAIを用いることで早期に発見し、社会の発展と安全に貢献していくとのことだ。
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出典
