豊橋市消防本部、『水難救助対応型ドローン』を導入。上空から命をつなぐ救助のあらたなカタチとなる「浮き輪投下ドローン」を 東海3県で初の運用へ
水難救助体制の更なる強化を図るため、愛知県豊橋市消防本部は『水難救助対応型ドローン』1基を導入したことを報告した。 運用するドローンは、搭載した浮き輪の投下と無線スピーカーによる声掛け機能を備え、この二つの機能を同時に使用できるドローンの導入は、愛知、岐阜、三重の東海3県の消防本部で初めてである。 「ドローンの日」の12月10日から運用が開始される。
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豊橋市消防本部の『水難救助対応型ドローン』導入について

豊橋市は太平洋と三河湾に面し、一級河川の豊川(とよがわ)などが流れる。
水難事故に備え、水上バイク、救助艇を配備しているが、救助隊員が助けを求める人に接触するまで、資機材の準備などに一定の時間を要していた。
水難救助対応型ドローンの導入は、迅速性が求められる水難事故で早期の救助活動が可能となり、大きな効果が期待できる。
なお、機体の導入費用は約600万円である。
浮き輪、スピーカー、カメラを搭載するドローン

このドローンは、上空から投下すると水に触れて膨らむ棒状の浮き輪をはじめ、助けを求めている人に無線で呼び掛けが可能なスピーカーの他、広角・ズームで現場の状況を把握できるカメラや赤外線カメラを搭載している。
赤外線カメラは、人の体温や火災の熱源を感知できる機能を備えていることから、迅速な検索活動にも期待できる。
加えて、夜間でも災害状況を可視化することができるため、災害時の的確な状況評価をすることが可能となる。
飛行時間は最大約55分で、風速12mまで飛ばすことができる。
機体は豊橋市中消防署に配置している消防救急課指揮隊に配備され、国家資格を取得した6人が操縦する。
操縦の様子




水難救助以外でも活用が可能
多彩な機能を備えているドローンは、林野火災や山岳救助などでも活用できる。
本橋由行消防長は「早期の救助、災害状況把握が可能となり、被害の低減につながります」と期待を寄せている。
豊橋市役所には、災害時の被害調査、情報収集などを目的にしたドローン飛行隊「RED GOBLINNS」が結成されており、豊橋市消防本部はこちらとも連携していく予定となっている。
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出典
