IDA、ドローンを活用した医療物資輸送に関する包括連携協定を締結
一般社団法人 国際ドローン協会(代表理事:榎本幸太郎)(以下、IDA)は、匝瑳市、匝瑳市民病院、毎日薬局、八日市場学園、千葉県立匝瑳高等学校とともに、ドローンを活用した医療物資輸送に関する包括連携協定を締結。 本協定に基づき、IDAはドローン運航の実施主体として、これまで各地で培ってきた物流ドローンの運用実績と安全管理ノウハウを活かし、医療・ドローン物流・教育の三つの柱を軸とした医療物資輸送の実証実験を進めていくとしている。
目次
ドローンを活用した医療物資輸送に関する包括連携協定について

地方において深刻化する「移動格差」
地方都市では、高齢化の進行や公共交通機関の縮小により、通院・服薬・医療機関へのアクセスそのものが困難になる「移動格差」が社会課題として顕在化している。
特に医療分野においては、下記のような状況が地域医療の継続性に直接影響を及ぼしている。
・薬を受け取りに行けない
・検体や医療物資を迅速に運べない
本取り組みは、ドローンという新しい輸送手段を活用し、誰もが必要な医療を、必要なタイミングで受けられる社会の実現を目指すものだ。
本プロジェクトの概要
目的
ドローンを活用した医療物資(薬品・検体・医療用品等)の輸送実証を通じ、地域医療体制の強化と移動格差の解消を図る。
実証実験開始時期
2026年1月開始予定
実施期間
現時点では期間を定めず、実証結果や安全性、地域ニーズを踏まえながら段階的に検討。
将来像
医療機関・薬局間輸送にとどまらず、将来的には個人宅への配送や災害時医療支援への応用も視野に入れる。
国際ドローン協会(IDA)の役割
IDAは本プロジェクトにおいて、以下を担う。
・ドローン運航全般(飛行計画・運航管理・安全対策)
・航空法および関連法令に基づく許可・手続き対応
・医療物資輸送に適した運用設計とリスク管理
・実証データの整理およびモデル化
これまでIDAが全国で行ってきた物流ドローンの運用実績と知見を、本実証に全面的に活かす。
教育との融合:匝瑳高校とのキャリア教育連携(検討段階)
本プロジェクトでは、千葉県立匝瑳高等学校との連携可能性を視野に入れ、将来的にドローン物流を題材としたキャリア教育への展開を検討している。
現時点では、具体的な実施日時・曜日・内容等は決定しておらず、今後、学校関係者と協議を重ねながら、教育的意義や実施体制を慎重に検討していく予定となっている。
想定される取り組みとしては下記の内容があり、地域課題を次世代と共有し、ともに考える場の創出を目指していく。
・地域が抱える医療・移動課題の理解
・ドローン物流という新たな産業分野の学習
・地域課題をビジネス視点で考える思考体験
※本件は構想段階であり、正式決定後に改めて公表予定
本プロジェクトの特長(全国的意義)
本取り組みは下記の点において、地方都市における新しい医療物流モデルの先行事例となることを目指している。
・行政・医療・教育・専門団体が包括連携
・実運用を前提とした医療物資ドローン輸送の検証
・教育・人材育成への展開可能性を内包
今後の展望
本実証実験を通じて得られた知見をもとに、下記へと発展させ、「匝瑳モデル」として全国の地方都市に展開可能な仕組みづくりを進めていく。
・医療物資の定期配送・緊急輸送
・災害時の医療支援物流
・将来的な個人宅配送モデルの可能性検討
一般社団法人 国際ドローン協会 代表理事 榎本幸太郎 氏のコメント
ドローンは技術そのものではなく、人の暮らしを支えるための<手段>です。
移動格差をなくすため、空の物流が力を発揮します。
匝瑳市から、日本の地方の未来を変える一歩を踏み出します。
協定概要
協定名称
ドローンを活用した医療物資輸送に関する包括連携協定
協定目的
医療物資輸送の実証を通じた地域医療体制の強化、移動困難者支援および地域の安心・利便性向上
主な連携内容
・医療物資のドローン輸送実証
・安全運航管理体制の構築
・人材育成・教育連携の検討
・将来的な個人宅配送に向けた検証
(協定書内容に基づく)
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出典
