トルビズオン社、「DJI FlyCart30」を用いた被災箇所復旧工事の物資搬送実験に成功

大型物流ドローンの販売を手掛ける株式会社トルビズオン(福岡市中央区、代表取締役 増本 衛)(以下、トルビズオン社)は、佐賀県唐津農林事務所、株式会社アイテム(佐賀県多久市、代表取締役 山本 茂)(以下、アイテム社)、株式会社セキド(東京都港区、代表取締役社長 大下 貴之)(以下、セキド社)の3社共同で、2024年8月28日に佐賀県唐津市において、『DJI FlyCart30』を使用した傾斜地での資材運搬実験を実施、成功させたことを発表した。

物資搬送実験の背景

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近年、日本各地で頻発する豪雨災害により、山間部の林道や斜面が被災するケースが増加している。
これらの被災箇所の復旧工事では、急傾斜地や狭隘な場所での資材運搬が大きな課題だ。
同時に、自然災害の激甚化・頻発化に伴い、迅速かつ効率的な復旧および物資輸送の必要性が高まっている。

佐賀県唐津農林事務所では、これらの課題に対応するため、最新ドローン「DJI FlyCart30」を活用した革新的な解決策の実証実験を行った。
本実験は、災害時の迅速な復旧対応と効率的な復旧作業を目指す取り組みの一環として実施された。

本実験は、全長約200m、高低差約80mの急傾斜地に、合計重量約2.5tの資材を搬送するケースを想定して行われた。
従来の方法では多大な労力とコストが必要とされるこの作業に対し、「DJI FlyCart30」を使用することで効率的な物資輸送が可能かを検証した。

実証概要

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想定現場と搬送物の詳細

工事内容:
法枠工・落石防止工・土留工

使用機材:
DJI FlyCart30(大型物流ドローン)

合計搬送重量:
約2.5t

想定搬送回数:
63回(1回あたり約40kgと仮定)

被災延長:
約200m

高低差:
約80m

役割分担

主催:
佐賀県唐津農林事務所

プロジェクト管理:
株式会社アイテム

機体提供:
株式会社トルビズオン

オペレーター提供:
株式会社セキド

実験内容

・急傾斜地での資材運搬の効率化

・作業員の安全性向上の確認

今後の実験内容

・復旧工事期間の短縮とコスト削減の検証

・交通インフラが破壊された状況下での効果的な物資輸送

※建設業者や資材メーカーと開催予定

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出典

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