大規模震災を想定した『令和6年度熊本県総合防災訓練』が実施される。大型ドローンを活用した救援活動をJALなど4者が行う

日本航空株式会社(以下、JAL)、奄美アイランドドローン株式会社(以下、AID社)、株式会社JDRONE(以下、JDRONE社)は、ヤマハ発動機株式会社(以下、ヤマハ発動機)の協力の下、2024年12月18・19日に実施された、令和6年度熊本県総合防災訓練(以下、本訓練)に共同参加、大型ドローンを活用した災害時初動対応の救援活動を行った。

『令和6年度熊本県総合防災訓練』について

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『令和6年度熊本県総合防災訓練』は、大規模震災により天草地域への陸路が寸断されたという想定で実施。
海・空からの大規模な支援が計画される中、ドローンの偵察飛行によって被災状況をリアルタイムに対策本部へ伝えるとともに、自衛隊が揚陸する救援物資を孤立離島へドローンでリレー輸送が行われた。

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また、本訓練には、民間ドローンチームが訓練計画時より県災害対策本部に参画の上、大型ドローンの性能および運航体制を活かした役割を提案。
「ドローンによる被災状況確認」→「自衛隊等の初動対応策定・実施」→「ドローンによるラストワンマイル輸送」という流れをシームレスに実現するオペレーションが実証された。
今後も、官民連携の下、ドローンを活用した地域防災力の強化が行われる予定となっている。

動画はこちら

                       
JAL公式YouTubeチャンネルでは、訓練参加の様子を公開している。

本訓練におけるドローンの役割

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「平成28年熊本地震」や「令和6年能登半島地震」などの震災において、海岸からの救援アクセス確保や道路啓開に資する被災状況の全体把握、陸路が寸断された孤立地域へのラストワンマイル輸送を強化する必要性など、初動対応における課題認識があった。
また、長距離飛行と重量物輸送を可能とする大型ドローンについては、平常時から遠隔操縦を含めた運航体制の確立(フェーズフリー)が必要であり、計画外の緊急出動は困難であることなど、依然としてドローンを防災対策における効果的な活用すること役割を与える事が課題となっていた。

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こうした課題認識の基、本訓練においては、発災直後においても民間の大型ドローンが広範な偵察飛行を担うこととし、対策本部はリアルタイムに被災状況を把握の上、初動対応の策定に繋げることとなった。
天草諸島沿岸部(全周約200km)を低空より空撮し、接岸が可能な沿岸部を見極めた上で海上自衛隊の揚陸計画が策定されることなどを想定している。
なお、救援物資については、「海上自衛隊→陸上自衛隊→民間ドローン」とリレー輸送後、大型ドローンが孤立離島へのラストワンマイル輸送を担った。

本訓練におけるドローン運航体制

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本訓練では、JALが総合調整の上、AID社がドローン機材ならびに遠隔操縦者を提供、JDRONE社とヤマハ発動機は運航補助を担う体制を取った。

2023年11月、奄美瀬戸内町とJALにより共同設立したドローン運航会社となるAID社は、現在、大型ドローン ヤマハ発動機製『FAZER R G2』を主力機として、平時には生活物資を定期輸送するとともに、災害時には状況偵察や救援物資輸送も担う「フェーズフリー」なドローン事業を展開している。
本訓練の遠隔操縦基地局は非被災地とすべく、東京(=AID定期運航の基地局)に設定している。

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JDRONE社は、この『FAZER R G2』を活用した福島第一原子力発電所事故に関する放射性物質モニタリングをはじめ、危機管理・災害分野におけるソリューション事業を通じた経験・知見を活かして、本訓練では現地における運航補助を実施。
ヤマハ発動機は、無人航空機の製造メーカーとして培った技術情報、これまでの長距離飛行の運航活動などで得られた経験・知見を活かし、本訓練においては運航計画の事前確認、現地における運航補助を実施した。

ドローン運航 | 奄美アイランドドローン
使用機材 | ヤマハ発動機製『FAZER R G2』
運航形態 | 目視外遠隔操縦 レベル3.5運航
      LTE・衛星通信併用
      遠隔操縦基地局 東京都品川(JAL本社内)

被災状況の偵察飛行 (2024年12月18日 | 上天草市、天草市、苓北町)

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〇被災想定の天草諸島の沿岸部を低空より偵察飛行
〇県災害対策本部はリアルタイムに空撮映像をモニター

孤立離島への救援物資ラストワンマイル輸送 (2024年12月19日 : 上天草市)

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〇海上自衛隊エアクッション艇により揚陸された救援物資はドローン出発地(樋合漁港)へ陸送
〇陸上自衛隊より物資を受け取り、ドローンへ搭載、孤立想定の樋島(ひのしま)へラストワンマイル輸送

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出典

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