
テラドローン子会社Terra Drone Indonesia社、自社開発した農業用ドローン『G20』のTKDN認証を取得
Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:徳重 徹)(以下、テラドローン社)は、子会社でインドネシアに拠点を置くTerra Drone Indonesia(以下、Terra Drone Indonesia社)が、自社開発した農業用ドローン『G20』のTKDN認証を取得したことを発表した。
目次
Terra Drone Indonesia社のTKDN認証を取得について
TKDNは、製品に占めるインドネシア由来の原材料や労働力などの割合を評価し、所定基準を満たした製品に認証を付与する制度。
認証の取得により、政府・公的プロジェクトへの参画機会の拡大に加え、現地で部品を調達しやすくなることによるメンテナンス対応の迅速化が見込まれる。
Terra Drone Indonesia社は、同国におけるドローンによる農薬散布サービスの提供を拡大し、継続的な事業展開を通じて国内産業の発展に貢献していくとしている。
TKDN認証とは
TKDN(Tingkat Komponen Dalam Negeri)は、製品に占めるインドネシア由来の原材料や労働力などの割合を評価し、同国の国産比率が所定基準を満たした製品に認証を付与する制度。
インドネシア工業省の基準に基づき、指定検査機関の審査と登録を経て認証される。
KDN認証は、政府・公的プロジェクトの参加要件や加点対象となる場合があるため、取得によって、こうしたプロジェクトへの参画機会が広がる。
本制度の推進は、インドネシア国内の産業育成やサプライチェーンの強化、雇用創出を目的としたものである。
政府・公的プロジェクトなど重要分野での現地調達比率を増やすことで、製造・保守・サービスに携わる現地企業の関与を拡大し、長期的な産業競争力の強化を目指している。
認証取得の背景と概要
テラドローン社は、世界の約6割を占めるパーム油の主要生産国であるインドネシアにおいて、パーム油の原料であるアブラヤシの育成および害虫防除を目的に、ドローンを活用した農薬・肥料散布事業を提供してきた。
自社開発の高精度農業用ドローンにより、特定エリアへの的確な散布を可能にしている。
今回、TKDN認証を取得した『G20』は、20kg/20Lの大容量タンクを備え、広範囲の散布に対応可能な農薬・肥料散布用ドローン。
自動航行ルート生成、障害物回避、地形追従飛行などの飛行モードを搭載し、段々畑や丘陵地のような不規則な形状にも対応する。
さらに、防水・防塵性能や、プラグイン方式によるタンク・バッテリーの迅速交換など、現場での使いやすさを重視した設計が特徴である。
TKDN認証の取得において、テラドローン社は、2025年3月にサプライヤー選定を開始し、技術検証を進めてきた。
テラドローン社グループの品質基準を取り入れ、ホース等の小型消耗品を含む複数部材の現地調達を最適化した結果、『G20』はドローンのTKDN認証基準である30%を上回る31.26%の国産比率を達成し、指定検査機関の審査・登録を経てTKDN認証の取得に至った。
国内で部品を調達しやすくなることで、ドローンの部品交換や修理といったメンテナンスの時間を短縮することができるため、サービス提供の停止時間を短縮できる。
また、認定の取得により政府・公的プロジェクトへの参画機会の拡大も見込まれる。
今後の展望
テラドローン社は、インドネシア市場での競争力を高めるべく、将来的に『G20』の国産比率を50%まで引き上げることを目標としている。
あわせて、『G20』以外の農業用ドローンについてもTKDN認証の取得を進め、対象機種の拡大を図る。
テラドローン社は、インドネシアにおいて、ドローンによる農薬散布サービスの提供を拡大し、継続的な事業展開を通じて同国内産業の発展に貢献していくとしている。
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出典