ドローンのセンサーの種類と機能|機体の姿勢制御の技術について解説

ドローンが空中で安定した姿勢を維持できるのは、センサーのおかげであることをご存じでしょうか。センサーといっても1つではなく、さまざまな種類のセンサーによりドローンの飛行は実現されています。本記事ではドローンのセンサーの種類や機能、どのように機体の姿勢制御が行われているのかを解説します。ドローンのメカニズムに興味がある方にも役立つ内容なので、ぜひ参考にしてみてください。

ドローンの姿勢制御はセンサーによるもの

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ドローンが空中で安定した姿勢を維持できるのは各種センサーのおかげです。ドローンに搭載されたセンサーの情報を演算処理して機体を制御しています。

 

ドローンのセンサーの種類

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ドローンのセンサーの種類は以下のようなものがあります。

 

  • 角速度(ジャイロ)センサー
  • 加速度センサー
  • 気圧センサー
  • ビジョンセンサー
  • 超音波センサー
  • 磁気方位センサー
  • GPS

 

それぞれについて解説していきます。

角速度(ジャイロ)センサー

角速度(ジャイロ)センサーとは物体の回転や角度の動きを感知して電気信号で発信するセンサーのことで、カメラの手振れ補正やカーナビに利用されています。ドローンの機体の傾きや動きを感知するために搭載されています。

加速度センサー

加速度センサーは物体が一定時間内にどれだけ移動したのか、移動スピードを感知するセンサーです。角速度センサーによるドローン本体の傾きの情報と合わせて、水平を保つために利用されており、2つのセンサーを組み合わせた装置のことを「慣性計測装置(IMU)」と呼びます。

気圧センサー

気圧センサーは高度の違いによる気圧の変化を感知するセンサーで、ドローンの高度を感知するために利用されています。

ビジョンセンサー

ビジョンセンサーとは人間のように物を目で認識して、形状や位置を演算処理して動作に活かすことができるセンサーです。ドローンでは機体と地面の距離をつかんで動作を修正するために利用されています。

超音波センサー

超音波センサーは発した超音波の跳ね返りを感知して、物の位置を把握するセンサーです。ビジョンセンサーに近い役割がありますが、暗い場所や水上といったカメラの視認性が悪い場所でも、性能を発揮してくれる利点があります。

磁気方位センサー

磁気方位センサーはいわゆる「コンパス」の役割を持ったセンサーで、方角を知るために利用されています。

GPS

GPSは衛星を利用して、機体の位置情報を確認するシステムのことです。ドローンが定位置をキープするために利用されています。

 

センサーの信号をフライトコントローラーが処理する

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ドローンを制御するためにさまざまなセンサーが活用されていることをお伝えしましたが、演算処理を行っているのは「フライトコントローラー」です。フライトコントローラーは各センサーから送られた情報をもとに機体を制御するパーツです。

 

名前から誤解されやすいですが、フライトコントローラーはドローンを手元で操縦する「コントローラー」ではありません。フライトコントローラーは人間の脳のような働きを行うパーツであり、手元でドローンを操作するための装置は「送信機」と呼ばれています。

 

ドローンはさまざまなセンサーの信号により制御されている

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安定した飛行が可能なドローンは、さまざまなセンサーが発する信号をフライトコントローラーが処理して機体を制御しています。手元の送信機のレバー操作だけではなく、周囲の物との位置関係や機体の傾きをセンサーで感知することにより、高度な操作を可能としています。テクノロジーが詰まったドローンに興味を持った方は、ぜひこの記事を参考にドローンの操作にチャレンジしてみてください。

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