羽根のないドローンとは?ヘリウムガスを使った風船ドローンを紹介

近年のドローン開発では、ヘリウムが頭を充填させることで風船の浮力を持った、羽根のないドローンが登場しています。超音波振動で空中を飛行するので、プロペラを一切使用しないのが特徴。本記事では、ヘリウムを使ったドローンの特徴と、今後期待できることについて紹介します。

羽根のないドローンとは

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出典:pixta.jp

ドローンは、空中を飛び回れる無人航空機として知られていますが、飛行における規制や危険性について、長きに渡り議論されてきました。プロペラの衝突による怪我や落下による損傷、短時間しか持たないバッテリーなど、議題を挙げるとキリがありません。

そこで、NTT DOCOMOがプロペラを使用せずに超音波振動で空中浮遊できる羽根のないドローンを提案しました。(※)マイクロプロアを使用して推進力を生み出すことで、あらゆる危険性を回避したドローンとして知られています。

※参照:NTT DOCOMO「羽根のないドローン」

風船ドローンの強み

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羽根のないドローンは、丸みを帯びた風船のような見た目から「風船ドローン」とも呼ばれています。ここからは、風船ドローンの強みを紹介するので、気になる方はぜひ目を通してみてください。

 

人や物体に衝突しても破損しづらい

風船ドローンはプロペラを持たないドローンのため、人や物体に衝突した際に羽根が折れたり破損しづらい上に、肌に怪我を負いづらい特徴があります。操縦不能になることで落下してしまう可能性も低くなるのも魅力です。

 

飛行時の騒音が小さい

風船ドローンは、従来のドローンとは違い、飛行時の騒音が小さく、イベントや商業施設など有人地帯での飛行に向いています。モーター音やプロペラの回転音をなくすことで、騒音トラブルを回避できるのが特徴です。

 

安定した飛行で映像を撮影できる

風船ドローンは、従来のドローン機体と同じようにアクションカメラを搭載できるので、安定した飛行をさせながら映像を撮影可能です。また、映像を風船に投影しながら飛行できるので、広告や誘導看板としての役割を担うと期待されています。

 

風船ドローンに今後期待できること

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続いて、風船ドローンに今後期待できることを紹介します。従来のドローンが抱えていた問題点を取り除いたからこそ、実現を期待されている物事が多いです。実際に、どのような物事に期待が寄せられているのかを見ていきましょう。

 

空飛ぶ広告としての役割を担う

小型プロジェクターを搭載して、広告映像を本体に映し出すことで、空飛ぶ広告としての役割を担うのではないか、と期待が寄せられています。不特定多数の方が集まる場所で利用すれば、顔を見上げればどの位置でも広告が目に入るようにすることも可能です。

 

交通案内に活用できる

先ほど紹介した映像技術を用いて、商業施設やショッピングモール、イベント会場付近の交通案内にも活用できます。看板を持って誘導をおこなう人員も削減できるので、交通案内は風船ドローンに任せて、別の場所に人員を割けられるのが魅力です。

 

空間演出に幅を持たせられる

映像投影を用いることで、空間演出ソリューションに幅を持たせられるのも特徴です。人目を惹きつける映像と迫力のある音楽を組み合わせることで、新しい空間演出が可能になります。非日常的な空間を共有できるので、芸術分野にも大きな影響と可能性を与えるでしょう。

 

ヘリウムガスを使用したドローンに注目しよう!

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ヘリウムを使ったドローンの特徴と、今後期待できることについて紹介しました。空中広告や空間演出など、開発が進むとともに需要が高まることが予想できます。プロペラを一切使用しない画期的なアイデアが、これからどのように開発が進んでいくのか。気になる方は、ぜひ情報をチェックするようにしてみてください。

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  ドローンガイド編集部