ドローンの電波が届く距離は?干渉を防ぐ方法や電波法について解説
ドローンの電波が届く距離や特徴を理解して、適切にドローン飛行を行うことが大事です。電波干渉があると、電波が届く距離は通常より短くなってしまいます。本記事では、ドローンの電波の距離や電波干渉を防ぐ方法についてわかりやすく解説するので、参考にしてみてください。
目次
ドローン飛行には電波が必要
ドローン飛行には、電波が必要となります。一般的に「ドローンの機体」と「コントローラー(送信機)」がペアリングされ、無線通信により必要なデータを送受信しているためです。
この無線通信により、ドローンの機体をコントローラーで自由に操作したり、ドローンの機体で撮影した映像やデータを受信したりできます。
ドローンの電波が届く距離
ドローンの電波が届く距離は機種によって大きく異なりますが、一般的には、約300m〜約2,000m程度が目安となるでしょう。
ただし、ドローンの飛行時に電波干渉するものが周囲にあると、本来よりも電波の届く距離が短くなる可能性があります。
ドローン飛行で電波干渉を防ぐ方法
ここからは、ドローン飛行で電波干渉を防ぐ具体的な方法を解説します。
・電波干渉しやすい場所で飛行させない
・目視できる範囲で飛行させる
・電波干渉の兆候に注意する
・自動帰還設定を活用する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
電波干渉しやすい場所で飛行させない
ドローン飛行でトラブルを避けるために、電波干渉しやすい場所は避けましょう。電波干渉しやすい場所の例は下記の通りです。
・人混み
・ビルや高い建物が多い場所
・森林
・他のドローンが飛行している近く
目視できる範囲で飛行させる
ドローンを自分で操縦する際は、目視可能な範囲で飛行させましょう。距離が離れると細やかな操縦や周囲確認が難しくなるので、慣れるまではできるだけ近距離で練習するのがおすすめです。
また、目視外飛行の際は無許可で飛ばすことができないため、注意しましょう。
電波干渉の兆候に注意する
いきなり電波干渉が発生するのではなく、徐々にドローンの飛行や電波状況が不安定になることがほとんどです。少しでも異変を感じたら、状況に応じて対策を取りましょう。
電波干渉の具体的な兆候はさまざまですが、モニターの画面が落ちたり、フリーズしたりといった例があります。
自動帰還設定を活用する
自動帰還設定機能を活用しておくと、仮に電波干渉によるトラブルが発生しても、ドローンが離陸場所まで自動で戻ってきます。万が一の対策として、飛行の前に設定しておきましょう。
ドローン飛行が電波法に違反となるケース
ドローンを日本国内で使用する場合、電波法に基づいて適切な運用をする必要がある(※)ため注意しましょう。ここでは、ドローン飛行が電波法に違反となるケースを紹介します。
・免許が必要なドローンを無免許・無資格で飛行させた場合
・技適マークのないドローンを飛行させた場合
・改造したドローンを許可なしで飛行させた場合
※“総務省 公式HP” 参照
免許が必要なドローンを無免許・無資格で飛行させた場合
5.7〜5.8GHz帯の周波数を利用する場合、無免許・無資格での飛行は禁止されています。
・趣味やレジャーで使用する場合…アマチュア無線局免許(4級以上)
・ビジネスや業務で使用する場合…第三級陸上特殊無線技士以上
※ 最新の情報は総務省公式HPをご確認ください。
技適マークのないドローンを飛行させた場合
技適マークとは、電波法の基準を満たしている無線機を証明するためのマークです。技適マークがないドローンを飛行させた場合、電波法の違反となる場合があるため注意しましょう。
一般的な日本の販売店で購入したドローンであれば問題ない場合がほとんどですが、輸入品や海外で直接購入したドローンなどは日本国内の基準を満たしていない可能性があるため、要注意です。
改造したドローンを許可なしで飛行させた場合
もとの機体に技適マークが付いていたとしても、改造した場合はそのまま飛行できません。必ず届け出を申請して、国土交通省の許可を受けましょう。
操縦するドローンの電波が届く距離を知っておこう
ドローンの電波について、電波の届く距離や電波干渉の注意点などを解説しました。電波が届く距離はドローンによって異なるため、自分の操縦する機体の電波が届く範囲を知っておきましょう。
電波干渉があると操縦できる範囲が狭くなってしまうため、電波干渉しやすい場所は避けるようにして、慣れるまでは目視できる範囲で飛行させることをおすすめします。