アメリカでのドローン飛行は許可が必要?法律や機内持ち込みの注意点について解説

アメリカにおけるドローン飛行の法律について、レクリエーション目的と商業目的の2つに分けて解説します。ドローンを飛行機に持ち込む際の注意点も紹介するので、アメリカでのドローン飛行を目指す方は本記事を参考に準備を整えてみてください。

アメリカにおけるドローン飛行の法律(レクリエーション目的)

イメージ画像

出典:pixta.jp

 

アメリカにおけるドローン飛行の法律(レクリエーション目的)は以下のように定められています。

 

  • ドローンを視界内で操縦するか、近くに監視人を立てる
  • 他の航空機の飛行を阻害しない
  • 400フィート(約120メートル)以下で飛行させる
  • 飛行する際にはTRUSTのテスト合格の証明書を携行する
  • ドローンの外側にFAAに登録した(登録料5ドル)登録番号を貼り付け、飛行時には登録の証明を携帯する
  • 許可なく空港から5マイル(約8キロメートル)以内で飛行させない
  • スタジアムやスポーツイベント会場の上空では飛行させない
  • 災害や緊急事態が発生している場所の近くでは飛行させない
  • 薬やアルコールの影響を受けた状態での飛行禁止
  • FAAによるCBOガイドライン(※)に従う
  • LAANCまたはDroneZoneを使用して高度に関する認可を受ける

 

アメリカのドローン飛行の法律では、視界内で飛行させる点や空港付近での飛行禁止など、日本と近いルールを設けています。

FAAによるCBOガイドライン“参照

 

レクリエーション用 UAS 安全性テスト (TRUST)とは

アメリカのドローン飛行に必要なテストである、レクリエーション用UAS安全性テスト (TRUST)とは、レクリエーション目的のドローン飛行の安全を確保するために生まれたテストです。またUASとは、「Unmanned Aircraft Systems(無人航空機システム)」の略で、FAA(アメリカの連邦航空局)ではドローンをそう呼称しています。

テスト管理者を通じて無料のオンラインテストを受けて完了証明書を取得して携行することにより、ドローン飛行が可能となります。

 

アメリカでドローンを無許可で飛ばすとどうなる?

アメリカ連邦航空局(FAA)は、ライセンスなしでドローンを商用利用していたスカイパン・インターナショナル(SkyPan International)に対し、190万ドル(約2300万円)の罰金を求めています。FAAによると同社は「規制空域や人口の多い混雑した都市の上空で、認可されていないオペレーションを65回行った」と声明を出しています。

法律を守らず無許可で飛行を行うと罰金が科されるおそれがあるため、十分に注意しましょう。

 

商業目的で飛行する場合は試験に合格する必要がある

イメージ画像

出典:pixta.jp

 

商業目的の飛行を行う際は16歳以上といった基本条件を満たした上で、アメリカの航空知識テストである「無人航空機一般小型(UAG)」に合格する必要があります。UAGで問われる知識は飛行規制や緊急時の対応といった安全面に関することが中心です。詳しくは以下のリンクを参照してみてください。

”FAA公式HP”参照

 

アメリカ行きの飛行機のバッテリーの持ち込みには制限がある

イメージ画像

出典:pixta.jp

 

アメリカ行きの飛行機に乗り込む際は、ドローンのバッテリーの機内持ち込み制限に注意しましょう。

以下に持ち込みの基準(※)についてまとめました。

 

バッテリー容量 機内持ち込み可能なバッテリー数 預け入れについて
100Wh未満 取り外したバッテリーを20個まで

本体付属のバッテリーも可

バッテリーが付属している機器のみ可
100~160Wh 取り外したバッテリーを2個まで

本体付属のバッテリーも可

バッテリーが付属している機器のみ可
160Wh以上 不可 不可

 

あくまで一般的な基準であるため、くわしくは利用する航空会社の情報を参照してください。

”DJI公式HP”参照

 

アメリカでのドローン飛行は法律を順守して行おう

イメージ画像

出典:pixta.jp

 

アメリカでドローンを飛行させるためには、国内と同様に定められたルールを守り安全に飛行させる必要があります。輸送の際もバッテリーに関して持ち込み制限があるため、基本的なルールとともに搭乗する航空会社の案内を確認しておくことが重要です。本記事を参考にアメリカでのドローン飛行を楽しんでみてください。

関連記事

ドローンで肥料散布を行うメリットとは?ドローンの選び方やおすすめの製品も紹介

ドローンで肥料散布を行うことで、農業の効率化が期待できます。本記事では、ドローンによる肥料散布のメリットやドローンの選び方、おすすめ製品などを詳しく紹介。新しい農業のスタイルを取り入れたい方は、ぜひチェックしてみてください。

  ドローンガイド編集部

ドローンの無線通信にWi-Fiは必要?メリットや注意点もわかりやすく解説

「ドローンの操作にWi-Fiは必須なの?」と疑問をお持ちの方も多いでしょう。本記事では、Wi-Fiが必要なケースやWi-Fiを用いるメリット、注意点について詳しく解説します。ドローンのWi-Fiについて気になる方は、ぜひ最後までお読みください。

  ドローンガイド編集部

ドローンの遠隔操作とは?条件や利用シーンについてわかりやすく解説

ドローンの遠隔操作について解説します。遠隔操作の方法や条件について詳しくまとめました。また、遠隔操作の具体的な利用シーンやよくある質問についても解説します。ドローンの遠隔操作に興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

  ドローンガイド編集部

空飛ぶ車とドローンの違いは?メリットやデメリットも解説

空飛ぶ車とドローンの違いについて気になっている方も多いことでしょう。本記事では、空飛ぶ車とドローン・ヘリコプターとの違いについて解説します。また、空飛ぶ車の種類やメリット・デメリット、実用化の可能性についてもまとめました。空飛ぶ車について知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

  ドローンガイド編集部

ドローンの登録費用はいくら?初期費用・更新費用や登録の流れを紹介

ドローンを使用する際、機体を登録する必要があります。登録にはいくらかかるのか、費用が気になっている方もいるでしょう。本記事ではドローンの登録時にかかる費用や登録の流れを紹介します。これからドローンの登録をする方は、ぜひチェックしてみてください。

  ドローンガイド編集部