ドローンの飛行許可が必要な場合とは?条件や申請方法を紹介
ドローンの飛行許可が必要、不要になる条件や、包括申請の申請方法を紹介します。ドローンを飛行させるにはさまざまな制約があり、無許可で飛行させると罰金を課せられることもあります。本記事を読んで、ドローンの飛行許可について学びましょう。
目次
ドローンの飛行許可とは?
近年、ドローンの普及が増え、家電量販店でも見かけることが多くなりました。そんなドローンですが、どんな場所でも飛行できるわけではなく、自由な飛行を楽しむには飛行許可が必要になります。
なかには、飛行許可なしでドローンを楽しめるケースも。ここからは、ドローンの飛行許可が必要、不必要な場合を紹介します。
飛行時に注意するべき規制
航空法
まず最初に注意しなければならない規制は「航空法」。航空法は、有人飛行できる飛行機や、無人飛行できるドローンなどを航空させる際に定められた規制です。航空法第十一章に「無人飛行機を使った飛行ルール」が記載されています。(※)
航空法を遵守して、正しくドローンを飛行させる必要性があるので注意してください。
※航空法第十一章 参照
小型無人機等飛行禁止法
小型無人機等飛行禁止法は、警察庁が定めている規制です。重要施設及び周囲約300mの地域上空における飛行を禁じる法(※)として、ドローン飛行の際には欠かせません。
ドローンのような無人飛行機はもちろん、気球やハンドグライダーなどの有人飛行機の使用も禁じられています。
※警察庁 公式HP 参照
民法
ドローンを飛行させる際に確認しておきたいのが「民法」。民法207条「土地所有権の範囲」に、土地を所有している人に対して、その上空や地下の所有権が認められているんです。(※)
他人が所有している土地でドローンを飛行させてしまうと、所有権の侵害で罰金や懲役を科される場合もあります。
※法令ネット 参照
道路交通法
ドローン飛行は、道路交通法にも規定があります。道路交通法は、道路での工事や作業において申請書の提出を義務付ける法令です。事前に管轄の警察署に提出しなければ違反となってしまいます。
工事や作業でなくても、道路上や道端でドローンを飛行させる場合もこのケースに該当するので、申請が必要です。
電波法
電波法では、電波を発信する無線設備を利用する際に、無線局の免許や登録が必要になります。ただし、小電力無線や微弱無線に該当する場合は、免許や登録の必要はありません。目視外ドローン飛行をする際には、免許取得を義務付けられます。
都道府県や市町村条例
航空法や民法のように国が定めている法のほかにも、都道府県や市町村ごとに決められた条例も遵守する必要があります。ドローン飛行をする際は、必ず各地域の条例の確認した上で楽しむようにしましょう。
飛行許可が必要な条件
上空150m以上の飛行
高度150m以上の上空でドローンを飛行させる場合は、事前に飛行許可が必要です。コントローラーとの接続悪化や、落下時の怪我やトラブルなどに支障が出てしまうので、必ず遵守するようにしてください。
人の往来が激しい場所での飛行
病院や学校のような不特定多数の人の往来が激しい場所でも、ドローン飛行許可を申請しなければいけません。落下時の怪我やトラブルの危険性や発生率が高くなってしまうので、こちらも遵守するようにしましょう。
どうしてもドローンを利用したい場合は、国土交通省に独自の飛行マニュアルを提示して申請するようにしてください。
空港や高速道路上空での飛行
空港や高速道路周辺などでドローン飛行させる際にも、飛行許可を申請してください。ドローンの墜落によって、交通アクセスに支障が出たり、飛行場の営業妨害にも繋がってしまいます。危険な事故が発生しないように、必ず遵守してください。
ドローンの飛行許可が不要になる条件
日中で目視内の飛行
日中に目視でドローンを確認しながら飛行させる際は、飛行許可の申請は不要です。ただし、日没後の夜間にドローンを飛行させる行為は航空法で禁じられているので注意しましょう。
ドローンを使用する場所によって、日の出や日没に時間が変動するので、必ず時間帯を調べるようにしてください。
人や乗り物から30m以上離れた場所での飛行
人や乗り物から30m以上離れた場所では、飛行許可なしでドローン飛行できます。強風で操作が難しくなったり、操縦不可に陥った際にトラブルを起こさないようにするためです。周囲としっかり距離感を保った上で飛行させるようにしましょう。
農薬散布や危険物を搭載しない飛行
ドローン飛行中に、農薬などの物件を投下させる際は飛行許可が必要です。無許可でドローンを使って農薬散布をおこなった場合、航空法違反になり罰金を科されることもあります。(※)液体や固形物など形状に関わらず飛行許可が必要なので、注意してください。
※国土交通省 参照
屋内での飛行
室内での飛行は、航空法が適用されないので規制対象外となります。体育館や倉庫のような室内であれば、無許可で飛行可能です。ただし、飛行中に誤って外で出てしまった際は、すぐに屋内にドローンを移動させましょう。
うっかり外でドローンを飛行させ続けてしまうと、航空法違反となるので注意してください。
飛行許可(包括申請)の手順
地方航空局や空港事務所で申請する
飛行許可は、地公航空局や空港事務所の窓口で、手軽に申請できます。事前に申請書や添付資料を作成してから訪れるようにしましょう。空港周辺や高度150m以上の上空で飛行させたい場合は空港事務局、それ以外の場所は地方事務局で申請できます。
郵送で申請する
飛行申請は、郵送でも手軽に申請できます。郵送後は、飛行許可書の原本が返送されるので、送付時には必ず返信用封筒を同封してください。また、簡易書留で郵送すれば追跡可能になるので、郵送状態をしっかり把握したいときは、簡易書留で郵送しましょう。
オンラインで申請する
飛行申請は、パソコンやスマートフォンを使って24時間いつでも申請できます。申請時に専用ソフトを購入する必要もありません。再利用で新しい申請書を作成しやすくなるのでおすすめです。
ドローンの飛行許可を取りましょう
ドローンの飛行許可が必要、不要になる条件や、包括申請の申請方法を紹介しました。ドローンの飛行シーンに合わせて正しい飛行許可を申請しましょう。申請後も、人の往来や墜落時に起こり得る事態などを想定しながら飛行するように心がけてください。