【Japan Drone2024出展企業レポート】福島県に日本最大級、広大な敷地のロボット・ドローン向け実証試験操縦訓練用試験場が<福島ロボットテストフィールド>

2024年6月5日から7日にかけて、幕張メッセで行われていたJapan Drone2024。 261社・団体が出展した中に「福島ロボットテストフィールド」もありました。 公益財団法人 福島イノベーション・コースト構想推進機構が運営するこちらのブースでは、日本最大級となるロボット実証フィールド『福島ロボットテストフィールド』の紹介が行われていました。

『福島ロボットテストフィールド』とは

イメージ画像

『福島ロボットテストフィールド』があるのは、福島県北部。
東京からだと、新幹線を乗り継いで3時間ほどでアクセスできる南相馬市にある、2020年3月に全面開所した施設です。

インフラや災害現場など使用環境を再現することで、陸海空いずれのロボットでも性能評価や操縦訓練等を行う事ができるとのことです。

広大な敷地に4つの試験エリア

東西約1,000m、南北500mという広大な敷地を有する『福島ロボットテストフィールド』。
この『福島ロボットテストフィールド』は、大きく4つの試験エリアに分けることができます。

無人航空機エリア

ドローンの実証試験や操縦訓練を行うための試験場となるのが、この無人航空機エリアです。
長さ500mにも及ぶ滑走路が設けられている他、付属格納庫やヘリポートもあります。
開かれたスペースになっているので、ドローンの飛行試験や操縦訓練が特に行われる場所にもなっているそうです。

150m×80m×高さ15mのネットに施設全体が覆われている飛行場もあり、夜間飛行や物件投下といった特定飛行を航空法の申請無しで行えます。

また、約13㎞離れたところにある浪江滑走路への長距離飛行試験も行うことができます。

水中・水上ロボットエリア

ロボットのよる水中インフラ・災害対応の実証試験のために整備された試験場となっています。
この設備は、ダムや河川であったり港湾などの水中・水上で発生するインフラの状況や災害現場を再現可能です。

30m×12m×深さ7mの大水槽と5m×3m×深さ1.7mの小水槽や、水害による被災した街を再現した水没市街地フィールドなどがあります。
操縦訓練だけでなく、消防・救助訓練も行える空間となっています。

インフラ点検・災害対応エリア

橋梁やトンネル、化学プラント、市街地フィールド、瓦礫土砂崩落フィールドといった構造物が設置されたエリアです。
老朽化したインフラの点検や災害現場の再現した設備で操縦訓練が行えます。

開発基盤エリア

『福島ロボットテストフィールド』本館としての役割もある開発基盤エリア。
短期から長期まで、研究者の活動拠点となる他、カンファレンスルームや会議室もあります。

この本館では、各試験の準備や加工・計測の他、風・雨・防水・防塵・霧・水圧・温湿度・振動・電波といったロボットの性能評価に対する試験も行われているとの事です。

関連記事

【国際ドローン展企業レポート】ドローンによる点検・測量から空撮に農林業サポートまで<九電ドローンサービス>

2024年7月24日から26日にかけて、東京ビッグサイトで催された展示会『国際ドローン展』。 40の企業・団体が出展したブースのひとつに「九電ドローンサービス株式会社(以下、九電ドローンサービス社)」もあった。こちらのブースでは、九電ドローンサービス社が提供する各サービスの説明や実際に現場で用いられているドローンの展示が行われていた。

  yoshi

【メンテナンスレジリエンス展企業レポート】モバイル通信で変わるドローン運用<KDDI スマートドローン>

2024年7月24日から26日にかけて、東京ビッグサイトで催された展示会『メンテナンスレジリエンス展』。出展ブースの中に「KDDI スマートドローン株式会社(以下、KDDIスマートドローン社)」もありました。 こちらのブースでは、モバイル通信を行えるドローンの情報であったり、同社が販売代理店をつとめるSkydio社製ドローンのデモ飛行の中継などが行われていました。

  yoshi

【国際ドローン展企業レポート】視界をふさがないウェアラブルデバイス『b.g.』がドローンの操縦を変える!?<Autonomyブース>

2024年7月24日から26日にかけて、東京ビッグサイトで催された展示会『国際ドローン展』。 40社・団体が出展したブースのひとつに「株式会社Autonomy(以下、Autonomy社)」もありました。 こちらのブースでは、『Surveyor‐Ⅳ』をはじめとした各種ドローンなどの展示や説明が行われていた中で、DroneGuide編集部が注目した製品のひとつがウェアラブルデバイス『b.g.』だ。

  yoshi

【国際ドローン展企業レポート】国産ドローンメーカーが国内トップシェアを目指す<Autonomy>

2024年7月24日から26日にかけて、東京ビッグサイトで催された展示会『国際ドローン展』。 40社・団体が出展したブースのひとつに「株式会社Autonomy(以下、Autonomy社)」もありました。 こちらのブースでは、1億200万画素最新式超高画質カメラを搭載できるドローン『Surveyor‐Ⅳ』をはじめとした各種ドローンなどの展示や説明が行われていた。

  yoshi

ドローンデモ飛行見学にシミュレーション体験!ドローンを研究で運用している研究室のある東京工芸大学のオープンキャンパスを見てきた!

2024年度から、ドローン関連の国家技能資格となる「一等無人航空機操縦士」「二等無人航空機操縦士」の取得を履修単位として認定した東京工芸大学。 そんな新しい取り組みを始めた同大学のオープンキャンパスが、7月13日に行われました。 ドローンへの取り組みを行っている事もあり、オープンキャンパスでは、ドローンのデモ飛行見学やドローンのシミュレーション体験、ドローンによる写真測量の解析データの閲覧などが行われました。 DroneGuideでは、このオープンキャンパスの様子を取材してきました。

  yoshi