【Japan Drone2024出展企業レポート】産業用ドローン事業におけるリスクマネジメントを<東京海上日動火災保険株式会社>
2024年6月5日から7日にかけて、幕張メッセで行われていたJapan Drone2024。 261社・団体が出展した中に「東京海上日動」もありました。 この東京海上日動火災保険株式会社のブースでは、保険の案内だけではなくドローン運航事業者向けのリスクチェックツールの紹介などが行われていました。
目次
「東京海上日動」のブース内容
「東京海上日動」のブースでは、個人・法人を対象とした保険やドローン事業を行う民間事業者向けコンサルティングサービスなどの案内が行われていました。
また、リスクマネジメントの取り組みとして、同社が株式会社三菱総合研究所と共同で事務局を務める「空飛ぶクルマ・産業用ドローン事業におけるリスクマネジメント検討会(以下、リスクマネジメント検討会)」が作成し無料公開している『空飛ぶクルマ・産業用ドローン事業におけるリスクマネジメントチェックブック(以下、リスクマネジメントチェックブック)』のアナウンスも行われていました。
『リスクマネジメントチェックブック』とは
リスクマネジメント検討会には、関連産業の当事者であったり研究者や法曹界識者、そして経済産業省と国土交通省がオブザーバーとして参加。
この検討会が、無人航空機を運航する事業者に使用してもらう事を狙って無償提供しているのが、『リスクマネジメントチェックブック』です。
『空飛ぶクルマ・産業用ドローン事業におけるリスクマネジメントチェックブック』の提供WEBサイトはこちら
『リスクマネジメントチェックブック』のチェック項目
『リスクマネジメントチェックブック』は「事業者の運用体制に関するリスク」「地上リスク(地上の被侵害利益)」「空中における被侵害リスク(飛行安全面)」「運航におけるその他の第三者権利の侵害リスク 」「そのほかの事業者自身のリスク」の5分類、約200項目のチェック項目から構成されています。
5分類についての詳細は下記の通りです。
・事業者の運用体制に関するリスク:安全管理体制の定期的な確認 運航事業者の安全管理体制が確保されているか
・地上リスク:無人航空機および部品や積載物が落下した場合に地上に及ぼしうるリスク
・空中リスク:有人航空機やそのほかの無人航空機をはじめ飛行体との空中衝突に繋がりうるリスク
・運航におけるその他の第三者権利の侵害リスク:プライバシー及び財務など、第三者の権利の侵害を含むリスク
・その他の事業者自身にとってのリスク:運用を行う上で事業者に財務面で発生する損失など、事業者の運航リスク
『リスクマネジメントチェックブック』を無料提供する理由
『リスクマネジメントチェックブック』が無料で提供されているのは、無人航空機の運航をする事業者の中で使用されることで業界内でのリスクチェックの質を標準化し、社会受容性の向上のために必要な安全性の確保に貢献する事を目的としているため。
その内容も、国内の民間事業者が無人航空機もしくは空飛ぶクルマを運航するにあたり発生しうるリスクがまとめられています。
『リスクマネジメントチェックブック』の運用
『リスクマネジメントチェックブック』を運用する事で、、改正航空法以降の産業用ドローン事業での体系的なリスクの把握、損害発生の抑止、発生可能性のある損害の予測、損害補償への備えなどになることが見込めます。
下記は、その運用フローの一例となります。
①運用シナリオの設定 → ②『リスクマネジメントチェックブック』による運用シナリオのリスク評価 ⇔ ③リスクへの対策実施 →④リスクチェック終了 →⑤運航
リスクチェックツール提供開始
東京海上日動では、グループ会社の東京海上ディーアールと連携して、ドローン関連事業者が運航管理体制と運航毎のリスク・対策チェックが行えるツールを開発。
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