
日本初となるAIドローン無人空撮サービス『SKYPIX』の商品発表会開催。銀座の空からアイドル「CANDY TUNE」が踊る姿をドローンが捉えた
2025年2月26日、歌舞伎座タワーの木挽町ホールおよび屋上庭園にて株式会社JTB(以下、JTB)とfly株式会社(以下、fly)そして日本航空株式会社(以下、JAL)による新サービス『SKYPIX』の発表会が行われた。 また、同発表会ではアイドルユニット「CANDY TUNE」によるデモフライトも行われた。 こちらの記事では、今回行われた商品発表会の模様をお伝えする。
目次
日本初となるAIドローン無人空撮サービス『SKYPIX』
JTB常務執行役員 森口浩紀 氏による挨拶
今回の発表会は、主催者であるJTB常務執行役員の森口浩紀 氏の挨拶より始まった。
その中で、『SKYPIX』の誕生にまつわる話として、JTBが2021年より取り組んでいる「交流創造事業」についての話にも触れられた。
以下、コメント抜粋
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JTBでは2021年から事業形態をツーリズムビジネスユーザー、そしてエリアステーション、この3形態に切り分けて、人と人、人と地域、人と組織の出会いと共感をつくり続ける。
それによって交流創造事業を作り上げていく、こういった気概を持って取り組んでおります。
私の担当していますエリアソリューション事業においては、特に地域にスポットを当てて、持続的な地域の成長、そして継続的に交流が生まれる仕組みづくり、こういったものに取り組んでおります。
本日のこの発表会も、まさに地域の観光課題に当たっている方々、地域の声を起点にして新たな視点でのサービスを提供できないか、こういった流れの中でこの発表会に至った次第でございます。
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また、小豆島から『SKYPIX』のリリースが始まった理由として、以下のように説明された。
以下、コメント抜粋
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小豆島町や地域の事業会社などと昨年8月より、20年先の小豆島を創るプロジェクトを始動しました。
それは、「観光」そして「環境」に「教育」と3つの視点で、未来に向けて力強い小豆島をつくっていくというものでもあります。
こういった形で様々な事業を取り組んでおります。
その一つが今日の『SKYPIX』の発表につながるわけです。
香川県小豆島にあります瀬戸内海国立公園は、海、空、そして渓谷が見渡せる絶景ポイントです。
しかし、集客が芳しくなく、なかなか魅力ある情報発信もできない、といった課題にぶち当たっていました。
そして、国立公園があるがゆえに、この自然の保護、自然景観を保護するために厳しい規制制限といったものもありました。
この規制制限をクリアしながら、どういう新たな価値提供ができるのか。
地域にとって、そしてここに来ていただくお客様にとって新しいサービスを提供したい、そういった思いで今回のサービスの開発に至った次第でございます。
屋上庭園で行われた『SKYPIX』デモフライトに「CANDY TUNE」登場
森口氏の挨拶の後、場所を屋上庭園に変え、『SKYPIX』のデモフライトが行われた。
屋上庭園には、ドローンドックが設置されており、フライト前にはflyの船津氏より『SKYPIX』の利用についての説明が行われた。
ドローンの説明を行うfly株式会社 代表取締役社長 船津宏樹 氏
以下、説明抜粋
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これがドローンの完全自動運用ができるドローンの基地となっています。
ここには、自動離発着と自動充電ができるドローンが格納されています。
このドローンとドローンドックが小豆島にある寒霞渓であったり、様々な観光拠点に設置されるイメージとなっています。
そして、この装置には、風速計や気象センサーが備わっているので、現場の天候が問題ないかといった飛行実施判断も自動で全部できるようになっています。
『SKYPIX』をサービスとして使う時のイメージとしては、現地にはQRコードの立て看板があります。
そのQRコードを読み取りメールアドレスを入力する事で申し込みがその場でできるようになっています。
そして、今日は飛べるのでサービスが利用できますとなったら、決済が行われ、その数分後にドローンがフライト・撮影を行うという形になります。
実際に撮影をする時間自体はおよそ2分程度を予定しています。
その中で、実際にいいところをカットして、使えるような形で飛行しながらクラウド上にデータをアップ。
AIによる画像編集をかけて、そのデータをダウンロードするという形になります。
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こうした船津氏による説明の後、『SKYPIX』のデモフライトが実施。
「CANDY TUNE」のメンバーによる、飛翔するドローンに視線を送る形での<キス・ミー・パティシエ>のパフォーマンスも行われた。
ドローンドックとドローン
飛翔するドローンとスペシャルゲストの「CANDY TUNE」
係留されながら飛び『SKYPIX』の撮影を行うドローン
『SKYPIX』の撮影としてパフォーマンスを披露する「CANDY TUNE」
なお、今回は歌舞伎座タワーの屋上庭園という特殊なシチュエーションで行われたため、ドローンには安全に配慮して係留装置が設置されたうえで撮影が行われている。
デモフライト映像への「CANDY TUNE」へのコメント
発表会中には、デモフライトの映像の公開も行われ、映像を見たメンバーから感想コメントも寄せらている。
なお、映像公開中には、「画質がいい」「MVみたい」「東京とは思えない」「かわい~」といった言葉がメンバーからはこぼれていた。
また、コメントの中ではスカピという『SKYPIX』の略語をさっそく生み出していた。
Q1.実際に使ってみていかがでしたでしょうか?
村川緋杏さん
「今日は幸運なことに、とても天気が良くて風も少なかったので、スカピ日和だったんじゃないかなと思いました。
私たちは見ての通り衣装もカラフルなので、今日のこの芝生の上がすごく映えていて、とっても綺麗で、それをこのスカピで撮ると迫力もあって、新しい時代が来たんだなってめっちゃ思いました。」
福山梨乃さん
「SNSにやっぱり旅行の写真をシェアしたいっていう時代だと思うので、自分たちでは撮れない角度からの映像だったり、そしてしかもとっても高画質で!
こんな素敵な映像に思い出を残せるのはとても素敵なので、ぜひぜひスカピが導入されたら私たちも撮りたいなと思います。」
Q2.4月より2ndアニバーサリーツアー2025<CANDY CANDY PARTY>で東京・名古屋・大阪でライブをされると伺っています。
ツアーにちなんで、ライブ会場周辺でどんなところに『SKYPIX』があればいいかなと思いますか?
小川奈々子さん
「私たちはツアーを回らせていただくんですけど、当日ライブをする私たちの会場の周りに来ていただけたらいいなと思っていて。
ライブする時はずっと会場内にいてリハーサルや準備などをしているので、会場の外にいるファンの方の様子を直接見られたことがないんです。
グッズに並んでくれているファンの方やファンの方同士で写真撮ったりとか、交流しているところをスカピで映せれたらすごく素敵な思い出になるな~なんて思っているので、ぜひ利用したいです。」
立花琴未さん
「4月にツアーを回らせていただくということで、ちょうど桜が咲く頃。
例えば名古屋城で桜が咲いている景色をスカピで一緒に撮りたいなってすごく思いました。」
公開されたデモフライト映像を見る「CANDY TUNE」とメンバーによる質疑応答の様子
デモフライト映像を見ている「CANDY TUNE」の姿や、メンバーによる質疑応答の様子を、DroneGuideでは動画を公開中。
コメントをしている様子などをご確認あれ。
『SKYPIX』が撮影した「CANDY TUNE」の映像はこちら
今回発表された『SKYPIX』の基幹システムの開発・運用・保守などを担当するflyの代表取締役 船津氏のYouTubeチャンネルでは、メンバーも視聴した、商品発表会の中で披露された「CANDY TUNE」と『SKYPIX』のコラボによる<キス・ミー・パティシエ>の動画が公開中。
歌舞伎座の屋上庭園でのパフォーマンスに、全面ドローンによる撮影という滅多にないシチュエーション。
いつもとは異なる画角に景色、撮影された歌舞伎座周辺のカットも入っている<キス・ミー・パティシエ>をぜひご堪能あれ。
関係者によるコメント
左から、日本航空株式会社 常務執行役員 宮坂久美子 氏・fly株式会社 代表取締役社長 船津宏樹 氏・株式会社JTB 常務執行役員 森口 浩紀 氏
株式会社JTB 常務執行役員 森口 浩紀 氏のコメント
今回、この開発の役割としては、全体のサービスの企画開発、そして様々な地域との連携折衝、そして最後に全体のプロジェクトマネジメントということで、こういったことを弊社が担当させていただいております。
「20年先の小豆島を作るプロジェクト」として、地域の課題に対してどういう課題解決をしていくかということを議論をしておりました。
隣りにいる船津代表もそのメンバーで、一緒に小豆島のことを以前から考えていました。
そういった中でドローンのサービスどんどんどんどん進化をしていっています。
測量や農業に物流といったものに今は活用されていますが、この先、未来においては必ずこのドローンが観光に使われる時代が来るであろう。
今回、このドローンを寒霞渓において活用できないかと考えたわけです。
そこで、ドローンに関する技術を持っていたのが船津さんのflyだったことから、一緒にやる形になったわけです。
fly株式会社 代表取締役社長 船津宏樹 氏のコメント
弊社では、システム全般の開発を担当させていただいております。
ドローンというと、やはり産業用途での活用というのがほぼメインになっていまして。
小豆島の方や離島でいうと物流であったり、点検というところがほとんどです。
しかし、我々が今回活用している、完全に自動運用ができるドローン基地、これを使って何か観光に役立てるものがないかを考えていたところ、JTBから「このドローン基地を観光地に設置していくサービスができるんじゃないか」という話になりまして、我々だけではアプローチできないシステムやサービスの提供方法というところで連携することでできるということができました。
観光におけるドローンというと、観光用のプロモーション動画。
映像制作としてその地域の魅力を発信するためにドローンを活用する、ということがほとんどでした。
しかし、そういった形ではなく一般の方たちが観光に行ったところで、観光客が自分たちだけでドローンを簡単に利用できて映像を手元に残せるサービスを作れないかというところを考えていました。
飛行機を観光地に移動する手段として使いワクワクした気持ちでいるところに、JALさんとプロモーションの連携することで、飛行機に乗っている時からこういったサービスを現地で使えるんじゃないか、といったイメージを描きながら旅行を楽しんでいただければと考えています。
日本航空株式会社 常務執行役員 宮坂久美子 氏のコメント
サービスのプロモーションとサービスUIの構築をわたくし共で担当しています。
弊社の中期経営計画の中で最上位に掲げているESG戦略を推進していくということで、単なるビジョンや輸送手段にとどまらず、移動を通じた関係やつながりを創造していくと取り組みを行っています。
今回のAIドローンを活用した観光地でのサービスにおいて、JALが担う役割としましては、JALが提供するアプリといった知見を生かして、お客様目線で使いやすさや等のアドバイスをさせていただきました。
さらに、JALのWEB媒体を活用した観光地の魅力発信とプロモーションに取り組んでいきます。
これにより、関係人口の拡大や地域とのつながりを深め、持続可能な地域活性化を目指したいと思っています。
利用イメージをチェック
『SKYPIX』を利用するためのフローや料金設定等詳細については、こちらのリリース記事をご参照ください。